ギャップの王子さま
「あい…って読んでもいいかな?」
仰け反らしていた体を戻して
キラキラでお願いしてきた二ノ宮さん
「は、はい。」
普段なら 滅多にない
家族以外に下の名前を呼ばれたのが
嬉しくて
頭をぶんぶん振りながら頷くと
もっとキラキラ度をあげた二ノ宮さん
「あたしの事は
奈々って読んで?」
「奈々…さん?」
「呼び捨てでいいよ!」
ーーーー10分後ーーーー…
「……奈々?」
「ごめんね? さっきは。
少し 取り乱しちゃってー。」
「ううん。 大丈夫だけど…
いきなりどうしちゃったの?」
「あたし
可愛い物に目がないの。」
「そーなんだ……。
…ん? なんで
いきなり話変わったの?」
「………天然?」
わたしと奈々はすぐに仲良くなった。