【完】山伏ネコの旅日記
“…ニャハハハハ”
悪態ついた笑い声が前方に近づいてくるのがわかる…。
オレは…全速力でその群れめがけて突っ込んだ。
“…ドオォーン”
鈍い衝撃音が…周りに響く。
奴らも…何があったのか分からずに呆気にとられてみていたが…オレは素早く野良猫・こそ泥の一つの体にまたがり…牙を見せてシャーと威嚇した…!
“お前は…確かここの飼い猫だった…ダメねこ・あかだな!”
相手も何が起きたかはわからないけど…オレの顔をみて罵りはじめた。
“怖くて逃げ出したのかと思ったよ…!”
ヒヒヒ…と小馬鹿にして罵る…野良猫・こそ泥集団に俺はまた尖った牙をむき出しシャーと一喝した。
“1年前の自分とは違うぞ!
これは…忠告だ…!悪さをやめ考えを改めるのならこのまま引き下がるが…”
野良猫・こそ泥集団の猫がまたニヤリと笑い言葉をつなげた。
“…そうでなければなんだ?”
悪態ついた顔にうすら笑いを浮かべたその態度にオレは改心する気がないものとし爪をとがらせ連中に飛び込んだ。
激しい猫同士のバトルが繰り広げられる
集団は…以前とするとこの近所を狙ってこそ泥を続けていたせいか動きが鈍くオレの攻撃をまともにうけた野良猫・こそ泥集団の一匹が最初に宙へと舞った。
“…これでもやるか!”
目をギラギラ光らせ尖った牙をむき出し野犬仕込みの砲哮を放つ。
“こ…こいつ‥。おかしいほんとに俺たちやるきだ!”
初めは…油断していた野良猫・こそ泥集団だったがオレの変貌ぶりに圧倒され後ずさりし…一匹仲間をおいて逃げ出した。
オレは無傷だが…相手は傷だらけだ。
“まだやるのか?”