【完】山伏ネコの旅日記
おまけ…講演会
“ボス猫・あか講演会。
『山伏ネコの旅日記これからの在り方』
”
講演会に集まったネコたちが…今か今かと集団で固まっている様子に気付き声をかけた…。
“随分賑わいでますね…!だんな…!”
“お前たちもそこで聞いてろ!?”
は…はいと小さく頷きこそ泥集団は観客の群の中にいそいそと消えた。
“どうも…今日もお願いします”
講演会主催者側の運営ネコに丁寧に会釈して…オレは壇上にあがる。
様々な表情の猫顔がはっきりとここでは伺える。
…月が夜の空を支配している時間帯…。
“えっー。
皆様…長らくお待たせしました。
今日は…ボス猫・あか先生に起こし頂きましてこれからの我々の在り方についてお話頂こうと思います…。”
オレは…どうもと頭を下げて前方を見据えた。
“ご紹介に預かりました…ボス猫・あかです…。
今日は…我々にもいつ突然訪れるかわからないことですが…人間たちに捨てられることによって我々が今後…どう在るべきかをお話したいと思います…。”
この場所に帰ってきたオレは…ボス猫争いに勝利し…少しずつではあるけれど近所のネコに旅先での事を綴った旅日記を話をしている間に…ちまたのネコからネコへ伝わり盛況をよんだお陰でこうやって講演会を設けて
…あの日…野犬たちと誓ったことを少しでも数多くのネコ…もしくはイヌたちを通して人間へ…自分達は生きているということを伝える努力をしてほしいと伝えている…。