【完】山伏ネコの旅日記
“そうだ!俺達で人間の流行を動かしてやろう”
“私…近所の子猫を集めて【読み聞かせの会】を開き…そこで…山伏ネコの旅日記を紹介するわ!”
“よしっ!
俺は…山に修業に行き野犬たちの生活をリサーチしてきてやるよ!”
ドッ…とその場にいた猫や犬達が立ち上がり歓喜の声をあげた。
オレはその深く頷いて…遠くの山岳に暮らす友の顔を思い出し月夜に照らされる山を見つめた。
講演会をやるにあたり…影響されたネコたちが【旅日記記念館】などをたてて…旅でおこった事を忠実に再現した記念の物を集めて展示したり、【生きもの図書館】では…山伏ネコの旅日記の読み聞かせをほぼ毎日開催していたり、地域で体力…気力に自信のある猫が山伏スタイルで山岳に登り野犬たちの生活をリサーチしてサポートする【山伏派遣隊】という団体などを設けて活動する地域も増えてきた。
これも…地域の猫が運営を発足してくれたという事もあり大変感謝している…。
…まだまだやらなければいけないこともたくさんあるけど…野犬たちも少しずつ誓いの実現にむけて日々励んでいるんだろうと思うとオレも頑張らずにはいられないと…心に再び誓う今日この頃だ…。
今夜の講演会も…大成功の内に幕を閉じオレは…家路へと続く道を歩いた。
“いやあ…だんな!俺は感動しました!”
“ダンナの舎弟になってほんと誇らしいですよ!!”
後ろを歩くこそ泥集団が感涙を流して次々に語ったのを流し見た。
まったく調子のいい連中だ!
呆れた眼差しで彼らをみてオレは…家路へと進む。
“早くしろ!明日も早いんだからな!”
俺がニャーンと一喝して奴らを振り返ると奴らは慌ててお供しますとニャーンと返し後ろをついて夜道を歩き家路へと急いだ。
夜空では…満天に輝く星が燦々と輝きをはなち月とともに夜の闇を明るく照らし続けていた…。
………………………
…みなさん…。
あなたの…周りで
突然…猫がいなくなった話を…もし聞いたりしたら…この山伏ネコの旅日記を思い出して下さい。
…もしかしたら…山に修業の旅にでかけてるかもしれませんよ…。
………………………
…おまけもおしまい…
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