rainbow
思い出
6年前・・・。私たちが高校入学したての時・・・。
『これで入学式を終わりたいと思います。』
クラスに戻った私は、
知り合いがいない周りを見渡して、
1人・・・ため息をついた。
「あ・・・桜。綺麗ー。」
偶然窓側だったので、
窓の外を見ると、綺麗な桜の花ビラが
サァ――――――――っと、散っていた。
「…ぃ…ぉい…おぉいっ!」
「うわぁぁっ!?」
ボーっとしてたので
誰かから呼ばれてたことをすっかり忘れていた。
そして、呼ばれた方向に顔を向けると…。
「はじめましてっ。名前教えてほしいな。」
私に話しかけてきたのは
クリクリの目に、赤っぽい髪の毛、
ぷっくりとした唇で、
いかにも可愛らしい女の子。
「あ…沙羅っていいます。」
「沙羅ねっ!あたしは杏。呼び捨てでいいからっ!!」
「うん、よろしく。」