初恋図鑑〜AfterStory〜【完】
『よかったね!』
私は、そう言って、梨子のふわふわの髪を撫でる。
『うん!心は、彼氏さんに何あげんの?』
ピタッ
梨子のその言葉に私の体は、固まった。
梨子は、そんな私を不思議そうな表情で見つめている。
『…一応、生チョコ……でも、颯太くん、毎年、すごい量のチョコ持って帰ってくるんだ……』
そう、私の憂鬱の原因は、彼氏の颯太くんがモテすぎること。
毎年、毎年、紙袋2つぶんは、チョコを持って帰ってくる。
それを見ると、私のチョコなんて……と、思う自分がいるのだ。