初恋図鑑〜AfterStory〜【完】
…同じ課の子たちが狙うのもわかるわね
顔よし、性格よし、将来有望とあれば、誰でも狙うだろう。
…速水さん、大変なんだな…
…私は、ため息をつきながらそんなことを考えていたのだった。
私たちが樋渡を後にした時には、すっかり日が暮れてしまい、街にはキラキラとネオンの光が輝く。
『速水さん、今日はお疲れさまでした!速水さんあんなに仕事できるなんて正直、思ってなかったんで、ちょっと尊敬しちゃいました』
私は、そう言いながら速水さんの隣に並ぶ。
『そ、尊敬って、嬉しいような、嬉しくないような…』
そんな私に少し驚きながらも苦笑する速水さん。