お姫様に誓いのキスを
「俺の馬鹿野郎がーっ!!!!」
…分かってはいるけど。

…俺は天才でも器用でも無い。けれど…伝えなければ!!!

「お姫様の元に突撃だーっ!!!」

ガコンッ!!!

…ドアは開かなかった。

忘れてた、カギが掛けられたこと、お姫様がどこにいるかわかんないこと。

「俺は…馬鹿だ…。」

改めて実感してしまう。

…待てよ、伝えてなかったんだよな?
…初めて伝えた場所は此処。いや…付き合って…としか言ってない気が…。

……………………………。
「あーーーーーっ!?!?!?!」

一回だけ…口が滑って言ってしまった。

…その場所は……………………図書室だっ!!!

あの時…お姫様に…
『この中で何が1番好き??』と犬の図鑑見せながら言われ…俺は、『お姫様が1番好きだ。』と、言ったんだ。

…あまりにも図鑑をキラキラした目で見つめる姿が可愛くて…。

そうとなりゃ…

「図書室へ突撃だーっ!!!」

ガチャンッ!!!

………ドア…開かないんだった。
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