秘密の時間
そんな声で囁かれれば、彼に従ってしまう。
私だっていつまでも部長とこうしていたい。
いつもなら直ぐにその腕の拘束は解かれないのに、今日はなぜかあっさりと解かれた。
「…ごめん。
俺はもう少し寝てるから…」
そう言って彼は私に背を向けた。
寝息が聞えてきたのは、それから少し時間が経ってから。
そんな彼の態度がなんだか悲しくて、でも、疲れている彼にこれ以上迷惑も掛けたくない私は、
そっとベッドから降りて朝食の準備に取り掛かった。