秘密の時間
会ってもらいたい人?
なぜそんな話を城田常務が俺にしたのか、謎は謎を呼ぶ。
確かに一応一流と名のつく大学は出ているが、だからって俺にお呼びが掛かるのはおかしい。
じっと耳をすまして聞いていると、常務は少しづつ重い口を開いた。
「妹が、君と…大橋くんと食事がしたいといっているんだ。
悪いんだが、いつでもいい。時間を作ってはくれないか?」
俺はその台詞に唖然とした。
なんで俺は城田常務の妹さんと食事をしなければいけないんだ!
これはもしかして、常務命令と言う奴なのだろうか?
俺が難しい顔をしていると、常務がもう一言。
「一回だけでいいんだ。
そうすればあいつも納得する」
「……」