秘密の時間



とりあえず、酔った彼女を抱きかかえ店の外に出た。


タクシーを拾い一緒に乗り込み送り届けようと思った。



「城田さん、うち、何処ですか?」



タクシーに乗った途端ぐったりとした彼女は、言葉を発しない。



考えたら、彼女の家も知らないし、城田常務の携帯の番号モ知らない。



となると、彼女はどうする?



とにかく乗ってしまったタクシー。



今さらどうする事も出来ない。



いつの間にか俺の肩に頭を乗せスヤスヤ眠る彼女。



仕方なく俺の家に連れて帰るしかない。



半分呆れ返りながら、タクシーの運転手にうちの住所を告げた。



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