one's whereabouts
Ⅱ
「じゃ、行こうか」
城崎さんは私を軽々と背負い、どこかに向かって歩き出した。
私なりに抵抗したが、全く降ろしてくれる気配がしなかったので諦めた。
それに裸足で走ったせいで擦れてしまい、皮が剥けて痛かったので甘えることにした。
重くないのか、と思うと同時に、
「君、軽すぎ。ご飯ちゃんと食べてる?」
と言われ、少しドキッとした。
『格好良くてドキッとした。』
これとは少し違う感じの“ドキッ”だ。