アナタとの距離
「……。」
「……。」
布団に入って30分はたった。
お互い寝てない事は、分かってるんだけど。
雅紀に何話して良いのか分からないし。
「お前さ…。なんで、公園にいたんだよ?」
背中合わせで寝てた雅紀が、急に振り返って聞いてきた。
「…。ちょっとね。」
さすがに、雅紀には言えないよ。
言っても、どうにもならない事だし。
「あっそ…。」
雅紀は、それだけ言うと、また背中を向けた。
数分後には、雅紀の寝息が聞こえてきた。
「おやすみ。雅紀。」