アナタとの距離
















「今日は、ありがとうございました…お兄ちゃん…」

「ふふ。無理して呼ばなくて良いよ(笑)でも…ありがとな。」





カフェの前で店長…、ちがぅか…お兄ちゃん別れた。
あれからお兄ちゃんは、今までのことを全部話してくれた。


私のママは私がお腹に宿ってる時には、すでにお兄ちゃんと私の本当のパパを捨てて家を出たようだった。当時お兄ちゃんは10歳。
ママが家を出て行ってからは、パパは仕事と火事、育児を1人でこなして、お兄ちゃんを育てたようだった。

ママは、私が聞いてしまった話しのように、私を妊娠してると気づいた時には降ろせない週数になってたみたいで…。。どんだけ鈍いんだか…。。仕方なく私を出産して、産婦人科を退院した、その足でお兄ちゃんとパパのいる家に、私を押し付けようとしたらしい。
パパは『俺の子なら、俺が育てる』って言ってくれたみたいで、半年間くらいは三人で仲良く暮らしてたみたい。。。




だけど…








パパは会社に行く為に車に乗って、いつものように出勤した朝、大きな交通事故に巻き込まれて頭を強く打ってしまい、一命は取り留めたものの、あの日から目覚めていないようだ。。
そう、植物人間になってしまった。。
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