アナタとの距離
ひとりぼっち





「ただいま。。」



「……」





私が一人暮らしをしていた数年間、思っていたこと。


帰ってきたら家に灯りが灯ってたら良いな。

おかえりって笑顔で家族が迎えてくれたら良いなって…。




今、ようやく家族と一緒に過ごせて、家に灯りが灯ってるのに、私は、結局1人だ。。。




リビングのドアを開けると、私の「ママ役」と「パパ役」がいた。







「……ただいま。」


私は、また声をかけた。



けど、「おかえり」なんて言葉はかえってこなかった。。



代わりに






「私達、やっぱりアンタに、この家、渡したくないから売りに出すからあんた、卒業待たずに、この家から出てってくんない?」



「…は?」



何、いってんのよ。

この家売るってどういうこと?


「私達、海外に行くことにしたわ。借金も、アンタの兄が払ってくれるし。」


アンタの兄って…。ママだって実の子じゃない。どうして、ヒドイことばっかりいうのよ。。


「……ママは…私と、お兄ちゃんが嫌いなの?」



私は、震えながらママに聞いた。

すくなからず、私とお兄ちゃんは、この人の実の子だ。。

嫌いだなんて…


思ってほしくない。。


でも、私に返ってきた言葉は、あまりにも残酷すぎだ。







「アンタ達は、私にとって最悪のお荷物よ」







ママ、私、何で産まれてきたのかな…











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