アナタとの距離






「あ、ハル。と…彼氏さん?」



雅紀は、春香の彼氏とは初めて会った。


私は、春香の彼氏と挨拶をする雅紀の横で、震える手を押さえながら俯いていた。




そんな私を見るなり春香は、バカにしたように私の耳元でつぶやいた、



「また、私の彼氏に色目使ったら、ただじゃおかないから。この淫乱。」




私は、あまりのショックに涙が出そうになった。
そんな状況を見ていた春香は、雅紀に一言いった。


「雅紀くん。私の彼氏、池上さんに無理やりやられたの。最悪でしょ?雅紀くん、バレンタインなんだから、こんなキモイ女といたら、駄目だよ。」


「あ~。今日は暇だから、コイツと、いるだけだから(笑)サイフみたいな奴だからよ(笑)」





サイフみたいな奴。。



ま、そうだよね。。





春香には散々言われて。

雅紀にはサイフ扱い。。



「まぁまぁ、春香。昔の事はもう、言わないの。俺も悪い所あったし。彩乃ちゃんに気が無いのに、ちゃんと断らなかった、俺が一番いけなかったんだから。彩乃ちゃんをせめないで。」







コイツは




コイツはどこまで、私を突き落としたいんだろう。。。






ふと、顔をあげると、ニヤニヤ笑ってる春香の彼氏と、汚い物を見るような目をしてる春香。
冷たい目をしている雅紀がいた。。




カミサマ。

私は


私は



何かしたんでしょうか?




だから、こんな人生になってしまうの?


< 152 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop