アナタとの距離
ここまで、残酷な奴だったのかと雅紀を見るべきか。
こう思わせてしまうまで、私の行いがいけなかったのか。
私は、涙も出なかった。
ただ、頭の思考回路が停止してしまった。
「…。だから謝ってんだろ。ハル達も反省してたよ。さっきタケと斗真と一緒にハル達と話てきたからさ。」
「反省してるから何なわけ?あんな事しといて、よく言えるわね。雅紀も、私の事後の姿見たよね?」
ただ、淡々と話した。
心のどこかで「止まれ」っていってるのに、口が勝手に次から次へと言葉を発した。
「だいたい春香だって誤解してるから。私、あの彼氏がお店に来て無理やり抱いたのよ。なのにあの彼氏頭狂ってて、私の苦しむ顔が見たいからって、嘘のでっち上げを春香に吹き込んで…」
「…おい…。。」
「春香も、まんまと信じちゃって。馬鹿じゃないの。?かと思えばパパは本当のパパじゃないし、ママは私を産む気なかったようだし。あの人達一回私を捨てて、戻って来たと思ったらまた捨てた。結局借金は、お兄ちゃんと私に背負わせたんだから…」
「…あや…の…」
「風俗で働いて何人も相手したわよ。でも、親が借金作っちゃったんなら仕方ないじゃない。お金もとりあげられて、ご飯もお風呂も不自由したわよ。でも、でも今やっと落ち着いてきたのに、今日のレイプよ。いい加減にしてよ。雅紀にまで仕方ない扱いされたら…私…」