アナタとの距離
『今日の夜9時にホテルに来い』
教室で結局何も話せなかった私は只今、佐々木家が経営しているホテルの前にいる。
「…結局来ちゃったけど。ちゃんと話せるのかな…。」
色んな事を考えながら私はホテルへと入った。
「池上様ですね。雅紀様よりルームキーをお渡しするようにとお話がございましたので、こちらをお渡しいたします。」
フロントに行くと、鍵を渡された。
鍵は、やっぱりあのスウィートルームの番号が書かれていた。
「それから雅紀様より、少し遅れるから部屋でお待ちになるようにと御伝言がございましたので」
そっか。
デートが終わるまで部屋で待ってろって事か。。