アナタとの距離
『あ~。なんか疲れた。』
あれから雅紀とは無言で駅まで向かいそこで別れた。
よくよく考えてみればまともに雅紀と帰ったのは久しぶりだった。
大体一緒に帰るときはお金を貸すときや何か物を買ってあげるとき…。あるいは、身体を重ねるときくらい。
『本当にまともに帰ったのなんか久しぶりだしな。なんか…変な感じ』
ちょっとしたアクシデントはあったけど、なんだか得した気分もした。
『早く熱下げないと。』
私はそれから熱さまシートを張りすぐにベッドに潜った。