アナタとの距離
あれから学校を出て歩いて15分。ちゃんとしたラブホだと制服では入れないから、古びて管理が甘い、いつも使用しているラブホに入った。
私たちは。その間会話なんてしない。
「はースッキリした。やっぱ気使わずヤレるって最高だな(笑)」
「・・・・」
事が済み雅紀の第一声はコレ。
自分が一番好きなやり方でやり、私の身体にかかる負担は一切考えない。
「お前の事、まじ嫌いなんだけど身体は好きなんだよな(笑)」
いつもは、あんなに私に対してキツいのに、事情の後は時たま、無邪気な雅紀に会える事がある。
「・・・雅紀は、なんで歩美とか他の女の子達がいるのに私を抱くの??」
「だから、今言ったじゃん。身体がいいんだよ。後は駄目だけど。それに歩美や、他の女なんてやっぱり気使うだろ。快楽だけで動けねぇよ。その点お前は、俺にとっては、どうでも良い存在だからさ~」
「・・・・・」
身体は好き。あとは嫌い。
なんだか複雑だよ。。。
まだちゃんと好き合ってた頃は「綾乃の事が一番近くで感じられるのがセックスだから、抱いてる時は超幸せだよ。ま、いつも好きだけどな(笑)」なんて言ってくれてたっけ。
「俺、ちょっと寝ていくから。」
そういって目を閉じた。
「・・私もそうしようかな・・」
そうして腕枕をしてもらい「おやすみ」と言い手を握りながら。。。。。
なーんて昔の事。
今は
「いいけど、俺に一切触れるな。あと不細工な顔コッチに向けて寝んなよ。吐きそうだから。」
「・・・うん。。。」
今は180度違う。
行為の時も向かい合う体位や身体が密着する姿勢、私に対する前儀は一切しない。キスなんて、もうしてない。。。
私が雅紀のをシテからそのままバックで入れて雅紀が達したら終わり。
私は本当に、雅紀の道具でしかないのだ。
雅紀の寝息が聞こえてきた頃、私の意識も段々と夢の世界へと引き込まれていった。まぶたを閉じる前、愛しい雅紀を見ながら「おやすみ」と小さくつぶやき、そっと目を閉じた。