先輩。なんでそんなに優しくしてくれるの?
先生「でーここをこーしてこーするとこうなるんだ
わかったか?」
…。
はぁ。わかんないよ…
夏織は何を言おうとしたんだろう
はぁ
とため息をついた
先生「心?ため息なんかついてどうした?
この問題わかんないのか?」
へっ?
心「いや!違います…」
確かに問題はわかんないけど
ため息は問題とは関係ないことで
ついたんだけど…
先生「そーか。わかるんだなっ
じゃあ53ページの問5を黒板に書いてみろ」
えぇー?
スタスタっ
足をゆっくりと出しながら
黒板にむかっていった
数学苦手なのに…
パサッ
ノートが私の通ろうとしていた道の前に落ちてきた
「あっごめん。
取ってもらっていい?」
心「はぃっ」
「ありがとう」
えっ?
ノートを落とした子…
夏織が…
私のノートを取って
夏織のノートを差し出してきた
えっ?
コソッ
夏「心数学苦手なんだから
私の見なよっ」
思わず目をパチパチさせてしまった
先生「心ー早くしろー」
心「はいっ!」