シンデレラに玻璃の星冠をⅢ
そう。
これは…俺が決めた道。
諦められないものに、俺は逃げたくない。
欲しいものは、手に入れたい。
俺の気性は判っているだろう?
8年前、お前…思い知っただろう?
玲。
また――
真っ直ぐ俺を見させてやる。
捕えてやる。
だから玲。
それまで――
芹霞を力として、紫堂に潰されるな。
俺は、お前を見捨てない。
俺を信じて、待て。
共に…戦おう。
俺は、参道の神気を体内に深く取り込み、そして静かに吐き出して言った。
「TIARA計画だかには…玲の人体実験が絡んでいる。玲の人格を否定して手に入れたデータが、おかしなことをしでかそうとしている。
そしてそれは魔方陣とも繋がり、今回の隠された背景の1つとなる。
更には親父は、玲の遺伝子を何かに利用しようとしている。
それは皇城側も同じく。
このままでは玲が使い捨てられる。
そうなんだろ、クマ。
そして裏世界には…
玲に関する謎を解くヒントがある」
「……はずだ」
クマは頷いた。
多分それは――
俺が今まで知らなかった、紫堂のより深層部に食い込むことになるだろう。
俺は…そう思っている。