シンデレラに玻璃の星冠をⅢ
予感 櫂Side
櫂Side
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床で…大勢のリスが"しょげて"いる。
「う~。僕達の胡桃(くるみ)が…」
耳も尻尾も垂れて、見ているだけで痛ましくなるような落ち込みようだ。
「電気まで…効かないなんて…」
それを慰めているのは――
「おう、お前達は頑張ったぞ? 櫂に反撃されないように、壁に埋め込んだ鉄の胡桃に、ピンボールのように跳ね返らせながら攻撃を加えてきたのなんて、ビビったし。更にその鉄の胡桃が電気纏った時は、どうしようかと焦りに焦ったぜ?」
煌だ。
いつも思うが、煌は面倒見が良い。
最後には、明らかに股間ばかり狙われ続けて、途中からえげつないと怒鳴りまくっていた癖に、終わってしまえば…嘆く小動物は見過ごせないらしい。
動物同士…通じるところがあるのだろうか。
「駄犬に慰められたくないよ」
「僕…芹霞にイイトコ見せたかったのに」
「僕の胡桃…。ほっぺからも出さざるを得なかった胡桃…。芹霞に求愛アイテムとして渡そうとしてたのに」
「あんなにカリカリして、求愛を形にしてたのに」
「求愛なんて、必要ねえッッ!!!」
時に――
小動物相手に本気に怒るけれど。
俺だって似たようなものだ。
このリスに芹霞を取られまいと、あの料理を食ったんだ。
「櫂、久遠ニャンコはどうしてるよ」
「ああ…本人そっくりだ」
猫は…こたつで丸まって寝ている。
数多くの猫がこたつに処狭しと潜っている。
ふて腐れたのか、疲れたのか、眠いのか。
今までの戦闘が嘘のように。
自由気儘な猫だ。
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床で…大勢のリスが"しょげて"いる。
「う~。僕達の胡桃(くるみ)が…」
耳も尻尾も垂れて、見ているだけで痛ましくなるような落ち込みようだ。
「電気まで…効かないなんて…」
それを慰めているのは――
「おう、お前達は頑張ったぞ? 櫂に反撃されないように、壁に埋め込んだ鉄の胡桃に、ピンボールのように跳ね返らせながら攻撃を加えてきたのなんて、ビビったし。更にその鉄の胡桃が電気纏った時は、どうしようかと焦りに焦ったぜ?」
煌だ。
いつも思うが、煌は面倒見が良い。
最後には、明らかに股間ばかり狙われ続けて、途中からえげつないと怒鳴りまくっていた癖に、終わってしまえば…嘆く小動物は見過ごせないらしい。
動物同士…通じるところがあるのだろうか。
「駄犬に慰められたくないよ」
「僕…芹霞にイイトコ見せたかったのに」
「僕の胡桃…。ほっぺからも出さざるを得なかった胡桃…。芹霞に求愛アイテムとして渡そうとしてたのに」
「あんなにカリカリして、求愛を形にしてたのに」
「求愛なんて、必要ねえッッ!!!」
時に――
小動物相手に本気に怒るけれど。
俺だって似たようなものだ。
このリスに芹霞を取られまいと、あの料理を食ったんだ。
「櫂、久遠ニャンコはどうしてるよ」
「ああ…本人そっくりだ」
猫は…こたつで丸まって寝ている。
数多くの猫がこたつに処狭しと潜っている。
ふて腐れたのか、疲れたのか、眠いのか。
今までの戦闘が嘘のように。
自由気儘な猫だ。