シンデレラに玻璃の星冠をⅢ
可愛い芹霞が…もっと欲しくて仕方が無い。
喘ぐような可愛い芹霞の声が、僕を煽るんだ。
「彼氏サンから…愛情…補給…しないとね…」
僕は芹霞の首筋を触った。
首から肩、鎖骨にと…手を滑らせる。
赤い薔薇の痣にも負けずに咲き乱れる僕の華。
消えずに、紅潮した肌にくっきりと鮮やかに浮かび上がる。
僕が愛の軌跡を辿るように、指で芹霞の柔らかな肌を楽しめば…びくんと芹霞が反応して、甘い声を漏らした。
その吐息と溶け合いたくて、また貪るように芹霞に口付ける。
君で潤っている僕の中を感じて。
もっと僕を好きになって。
君の熱さが…僕に煽られて、僕に夢中になって。
僕に溺れて、僕を求めて…乱れてくれよ。
君の中にある僕への小さな心が、大きく膨らんで…理性がなくなる程強く、僕だけを渇望して欲しいんだ…。
「僕の中に…舌を入れて…?
んっ…そのまま…こっち…」
おずおずと…僕に誘導されるまま、吐息交じりに僕の唇に差込まれたその舌に、僕の意識の方が乱れそう。
さっきの歯の探索とは違う官能的な味わい、主導権が変わったよう錯覚に…僕の体に甘い痺れが走る。
ああ…たまらないね。
舌の動きを変えれば、水音から卑猥な粘着音に変わる。
本当にたまらない。
ああ…僕、今までこんなに相手を求めたことなんてないのに。
「おい…しい…」
芹霞から漏れた言葉に、思わず薄目を開けた。
芹霞の瞼から指を外せば、とろんとした瞳を向けられて。
芹霞の顔が…あまりにも淫猥すぎて。
その艶に…噎せ返りそうで。
「玲…く…んっ」
何ていう…声出すんだろう。
何処まで…僕を煽るつもりなんだろう。
「ん……」
待って…。
僕の頭を両手で固定させて…何で体を、そんなにぐいぐい押し付けてくるの?
さすがにそうされると、やばいから。
僕は慌てて、芹霞の手を掴んで恋人繋ぎにして、その動きを抑えた。
だけどキスはやめられない。
まるで麻薬のように…止められない。
どちらの喘ぎか判らぬ、短い声が漏れて…それがまた耳を刺激して。
止らない。