シンデレラに玻璃の星冠をⅢ
「え!!? この紙にヒント!!? 何処に数字の要素あるのさ!!?」
「無関係なら2枚にしないはずさ。必然だから2枚なんだ」
「え~これがか?」
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きゅんきゅんするかのじょ
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さんとらぶらぶしてますか☆
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きせいじじつはもうつくり
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ましたか☆
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あさはこしをいたわってね☆
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ぜんぶもらったのなら
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いろんなとこめでたろなと
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にやにやしちゃいます☆
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もうえっちなんだから☆
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どーなつがすごくほしい
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せらあおいちゃんより☆
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P.S. 寝転んで書いてたんだ。
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やっぱ起きて姿勢正さなきゃ
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人間駄目になるね。歳かな。
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あははははは~
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………。
由香ちゃん…声出さないでいいから。
「きゅんきゅんとからぶらぶとか…重なった文字にヒントとか? ☆の数とか? でもERRORだから違うんだな。第一、その数字が何桁なのかも書いてないから、あてずっぽうは絶対無理だし…」
由香ちゃんはぶつぶつ言いながら、おかしな体勢でボタンを押しまくる。
ふと思った。
いいのかな、こんなことしてて。
内心焦る。
僕の身体が統制可能な内に、力尽くで…トラック強奪を強行してみた方がいいのではないかと。
よくて"結果オーライ"にさせれば…。
だけど――。
今まで、氷皇の導きに間違いはない。
今の僕の力は、車の走行にだけ向けていればいい。
それは…朱貴との稽古をして力を強めた僕にとって、然程苦痛になるものではない。
考えるのは今しかない。
動くのも今しかない。
どんなものでも、行動が可能となるのは、今この時間のみ。
0と1の恩恵が途切れれば、また僕は悪環境下に投げ出される。
その時の僕が、意識を保てているのか自信はない。
決断しろ。
氷皇に僕らの命運をかけるのか。
それとも自らの手で打開するのか。
………。
危険を冒して僕に時間を与えた芹霞と、必死に頑張ってくれた由香ちゃん。
僕は賭けよう。
僕達の絆に。
そして氷皇。
初めてお前を信じてみる!!