いじめのその先
その日から私達は二人の仲良しグループになっ た。
初めは笑ってくれないゆきもだんだん笑ってく れるようになった。
そのうち不思議なことにゆきの周りからは「イ ジメ」がなくなっていた。
こんなことならもっと早くからやれば良かった 。 そんなことを思っていた日から数日―。 ホッとしたからか私は熱にうなされていた。
「う~ん…。」
「千南。」
「ん?」
気が付くとちぃ兄が傍らに居た。
「母さんが買い物行くから、大人しくしてなさ いってさ。」
「うん。…ちぃ兄学校は?」
「今日は開校記念日で休み♪でも部活あるから どのみち今から行くんだ。」
「部活…あるんだ。」
「おぉ。大会近いし、休めないからさ。じゃあ 行って来るから、ゆっくり寝てろよ~!」
「ん、行ってら~。」
誰も居なくなってしまった。 そんなことを思いつつ大人しく寝てることにし 、目を閉じた。
「ゆき…大丈夫かな?」
そんなことを呟きながら。