いじめのその先
信じない気持ち
移動教室の最終日、私達は海に来ていた。
目の前のキラキラしている海に、みんなは一斉に駆け出した。
水で遊ぶ人や砂で遊ぶ人、貝殻を拾ってる人など様々な人が居る中、私はみんなとは離れて右側の崖の方に行った、咲枝ちゃんを見た。
どこ行くんだろう…?
なんとなく気になった私は咲枝ちゃんの後を追いかけた。
彼女は崖っぷちのとこに立つと、上から海を見下ろしていた。
「あっちで遊ばないの?」
私は明るく声をかけると、やはり無表情のまま振り返った。
「今日は良い。」
一言答えるとまた海の方へと向いてしまった。
また無言の空気になってしまった私は、ずっと心に溜まっていたことを咲枝ちゃんに言った。
あの時のゆきと同じ様に…。