いじめのその先


「幸恵ちゃん!!」

「わっ!!…どうしたの?千南ちゃん。」

驚いてる幸恵ちゃんに近付き、あることを聞いてみた。

「空也君の病院、教えて?」

「え…」

「空也君、入院中なんだよね?だから病院を…」

私の言葉を打ち砕く様に、佐々木君が机を思いきり叩いた。叩く音が教室中に響いて、一瞬静まりかえった。

「病院まで行って何すんだよ。」

冷たい目で佐々木君は聞いてきた。

「何ってー真実を知りたくて…」

「…咲枝本人が自分が落とした言ってるんだ。それが真実だ。」

「だからそれは…」
「もう良い。」

私達の言い争いを止めたのは月島君だった。

「怜ももう良いよ。…どうせ空也に聞いたとこで何も変わらない。」

そう言い、私に言葉を続けた。

「夢ヶ丘病院…。空也が入院してんのはこの町にある夢ヶ丘病院だよ。」

そう言い残し、教室を出てしまった。

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