いじめのその先
私の発言に対して薄笑いした咲斗さんは、逆に私達に問いた。
「だったら咲枝が嘘付いてるって言うのかい?」
「あ…」
月島君が止めた理由が分かった私は口を紡いでしまった。
「君達は咲枝が大事と言ってて咲枝の言葉は信じてないんだね。」
「それは…」
そして息を吐くと静かに言い放った。
「そうゆうことだ。…もう用がないなら帰ってもらって良いかな?」
「でも…」
ここで引くわけにはいかない。そう思った私は必死に言葉を続けようと声を上げた。
「あ…」
突然後ろで聞き慣れた声が聞こえた。
みんな揃って後ろを振り返ると、驚き顔の咲枝ちゃんと目が合った。