いじめのその先

「期待を込めすぎた、か。。」

咲枝ちゃんから事情を聞き少し考えた。

「でも、だからって暴力振るうなんて酷すぎだよ!」

「でもストレスの行き場がなかったんだよね。」

「俺も少しその気持ち分かるかも。」

「私も。。」

賛否両論だった。お兄さんの気持ちも分かると言う人もいれば、全く共感出来ないって言う人もいた。

「やっぱり人それぞれだよね。」

微かな笑い声と共に咲枝ちゃんは呟いた。

「分かってはいるんだ。いずれどうにかしなきゃって思うんだけど、でも。。こうゆうストレス発散とか覚えちゃうときっと駄目なんだよ。
誰にも迷惑かけてないし、私が我慢すればー」

「そんなの間違ってる。ストレス解消なら他にもあるでしょ?そんなこと咲枝ちゃんが我慢することじゃないよ!」

「っーでも。。」

「話そう!お兄さんとちゃんと。」

「良い」

「良くない!」

私の声が海に響き渡った。

「咲枝ちゃんが苦しんでるように、きっと暴力振る方も苦しいと思う。でもお兄さんは自分じゃもう止められないんだと思う。だから、咲枝ちゃんが止めて?きっとどこかで止めてほしいって願ってるよ?」

「ーッ無理!」

「咲枝ちゃん。。」
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