いじめのその先
エピローグ
それから一週間ほど、咲枝ちゃんは学校を休んだ。
本当はもう一度みんなでお兄さんのところに行きたかったが、咲枝ちゃんに止められた。
『一緒には来て欲しい気持ちもある、でも自分の家族の問題だから自分達でどうにかしたい。本当にありがとう。皆に出逢えて良かった!』
そんな風に彼女は言っていた。
そしてその一週間後、学校にやって来た。
皆あえてお兄さんのことは口には出さなかったが彼女の方から話してくれた。
少しずつだけど、お兄さんは良くなって来てるみたい。ストレスはまだ溜めてはいるが、前みたいな暴力はなくなり(たまにやりそうになるが親が止めている)、家族との会話や家族で過ごす時間が増えたみたい。
もう少し落ち着いたら、旅行に行く!と楽しそうに話していた。
それからのクラスの雰囲気も変わり、皆仲良しの日々が続いていた。
運動会やスポーツ大会、クラスで行き直した伊豆旅行など楽しい日々が過ぎ季節が流れ三年になった。何人かはクラスが離れてしまったが、伊豆の時の班のメンバーとはまた一緒になり、それに空也君や委員長だった沙羅ちゃんが加わり仲良し八人組としてたくさん笑いあった。
そして...。