サマーバレンタイン【短編】
いきなり田中くんがむくっと上半身を起こし、再び私の方に向き直った。
田中くんは何かを決心したような、今まで見た事のない真剣な表情をしていた。
「こんなこと言ったらまた中川怒るかも知れないけど、俺、中川の好きなやつ知ってる」
「……ええっ?!」
私の声の大きさに驚いた田中くんが、人差し指を唇に当て「しーっ」と言った。
夜もかなり遅い時間であることを思い出し、私は慌てて両手で自分の口を覆い、田中くんに話の続きを促した。
「山本だろ。アタリ?」
田中くんがズバリ言い当てたので、私は自分の口を覆っていた手を外して聞いた。
「何で知ってるの?」
「だって今日、教室で山本に彼女できたって騒いでたじゃん。タイムリーすぎ」
「あぁ、そうだね…」
私はすんなり納得した。
田中くんは何かを決心したような、今まで見た事のない真剣な表情をしていた。
「こんなこと言ったらまた中川怒るかも知れないけど、俺、中川の好きなやつ知ってる」
「……ええっ?!」
私の声の大きさに驚いた田中くんが、人差し指を唇に当て「しーっ」と言った。
夜もかなり遅い時間であることを思い出し、私は慌てて両手で自分の口を覆い、田中くんに話の続きを促した。
「山本だろ。アタリ?」
田中くんがズバリ言い当てたので、私は自分の口を覆っていた手を外して聞いた。
「何で知ってるの?」
「だって今日、教室で山本に彼女できたって騒いでたじゃん。タイムリーすぎ」
「あぁ、そうだね…」
私はすんなり納得した。