サマーバレンタイン【短編】
けど、すぐにはっとして
「…もしかして私、ヤマかけられた?」
独り言のようにつぶやいた。
「そーゆー解釈もあるぞって話。だけど違うよ。中川さ、いっつも山本のこと見てるし。
俺の席からだとバレバレ」
そう言って、田中くんは軽く肩をすくめた。
山本くんは窓側の前から2番目の席で、私の席は真ん中の前から3番目。
斜め後ろから山本くんの表情がよく見える結構お気に入りの席だった。
確かに私の隣に座っていた田中くんなら、私がいつもどこを見ていかなんてバレバレだったのかもしれない……けど。
「そんなあからさまに見てなかったと思うんだけど……」
むしろ誰にも気付かれないよう、こそこそと盗み見ているつもりだった。
田中くんは動揺する私の姿を見て、大げさにため息をついた。
「…もしかして私、ヤマかけられた?」
独り言のようにつぶやいた。
「そーゆー解釈もあるぞって話。だけど違うよ。中川さ、いっつも山本のこと見てるし。
俺の席からだとバレバレ」
そう言って、田中くんは軽く肩をすくめた。
山本くんは窓側の前から2番目の席で、私の席は真ん中の前から3番目。
斜め後ろから山本くんの表情がよく見える結構お気に入りの席だった。
確かに私の隣に座っていた田中くんなら、私がいつもどこを見ていかなんてバレバレだったのかもしれない……けど。
「そんなあからさまに見てなかったと思うんだけど……」
むしろ誰にも気付かれないよう、こそこそと盗み見ているつもりだった。
田中くんは動揺する私の姿を見て、大げさにため息をついた。