カプチーノ·カシス
「おはようございまーす、あれ?愛海ちゃん早いね」
なんだ、石原か……よかった。
正直まだハルに会う心の準備が―――
できてない、と心の中で呟いている途中で再び扉が開いた。
「おはよう、二人とも。早速新しい仲間を紹介するよ、柏木くん、入って」
課長の後ろからぬっと現れた長身……それはまさしく、あのハルだった。
「うちの課の石原と、武内さん。二人とも年数的には柏木くんより三つ後輩だけど、始めのうちは彼らに色々教えてもらって」
課長が丁寧に紹介を始めたけど、あたしは顔を背けて冷や汗をかいていた。
やっぱ、無理……!
どんな顔してハルと向き合えばいいのかわかんないよ……