カプチーノ·カシス


「ハルだって…同じじゃない」


そんな女と喜んで寝るハルだって……


「俺はお前とは違う。周りにどう思われようと構わないから別にバレたっていいと思ってる。いっそばらすか? 俺たちセフレですって」


「そんなの、あたしは困る! もし課長に知られたら……っ」


思わずハルのスーツにすがりつくと、ハルは目を細めて「ほらな?」と呟いた。


「課長に俺との関係を知られたくないから、もうセフレはやめよう。最初からそう言えよ」


ぐっ……と言葉に詰まりハルの身体から離れようとすると、両手首を捕まれてあたしの動きは封じられた。


「なら、バレなきゃいいだけだろ」

「……は?」


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