tender dragon Ⅰ
「うちは結構すごい家系だからね。自然とこうなっちゃうよ。」
「そっかー。会ってみたいなぁ…」
最初話を聞いたときは、もしかしたら怖い人たちばっかりなのかな、と思ってたけど、違うみたい。
みんな優しそう。
「今度家おいでよ。ほら、あたし友達家に呼べないから。美波は事情知ってるし、遊びにおいで」
「いいの?」
「うん。あ、泊まりに来てもいいからね」
「ありがと…」
初めて話したのに、どうしてこんなに信用してくれてるのか分からなかった。
それに、当たり前のように"友達"って言ってくれた。
もしかしたら冗談だったのかもしれないけど、あたしの心臓はキューッと締め付けられて、痛かった。