tender dragon Ⅰ
「迷惑って?俺美波のことそんな風に思ったことないよ。」
「でも…、希龍くんほんとは忙しいでしょ?あたしがいるせいでやらなきゃいけないことも出来ないだろうし…」
「迷惑だったらこうして一緒にいないよ。」
そう言って、希龍くんはあたしの頭をポンッと優しく撫でた。
「…あ、そうだ。美波、来週の火曜日あいてる?」
急に話が変わって、戸惑う。
ほんとに、急に。
「あいてるけど……何で?」
「ちょっと連れていきたい所があるんだ」
連れていきたい所?
どこだろ…
「初デートだね」
「っえ!?」
「冗談だよ。ほら、乗って」