tender dragon Ⅰ
「今日は安田帰ってこないみたいだし、安田の部屋で寝るから。美波は俺の部屋で寝ればいいよ。」
「…ありがと」
「どういたしまして。」
こうやって自然と頭を撫でるとことか、優しいところとか、いちいちドキドキしてたら心臓が持たない。
照れずにやっちゃうってことは、やっぱり慣れてるんだろうなぁ…
「美波、あのさ…」
―ガラッ
希龍くんが何か言いかけたとき、お風呂場のドアが開いた。
「希龍、入っていいぞ。」
葉太がお風呂から上がったみたいだ。
「うん」
何を言いかけたのか気になったけど、希龍くんは立ち上がってお風呂場に行ってしまった。
代わりに、葉太があたしの隣に座った。