tender dragon Ⅰ
「俺がこのまま美波にキスしたら、どうなる?」
「な、に言ってんの…」
まだ泊まり始めて2日目の夜なのに、どうしてこんな状況になっちゃったんだろう。
今までこんなことなかったんだけどなぁ。
このままキスしたら?
どうなるかなんて分からない。
「美波、俺ら会ってどのくらいだっけ?」
「えっと……1ヶ月、くらい…?」
考えてみて改めて思った。
もう、あれから1ヶ月も経つんだって。
そんなに時間が経ったようには思えない。
「1ヶ月かー…。そっか、そんなもんか。」
「葉太…、離して」
「美波。」
「何?」
葉太の真剣な目はあたしの目を捉えている。
顔の近さだって、さっきと変わらない。
こんな葉太、見たことない。