tender dragon Ⅰ
「離れろ、酔っぱらい」
……………酔っぱらい?
突然聞こえてきたその声は、お風呂から上がった希龍くんの声で。
そんなことよりも、酔っぱらいって?
「誰が酔っぱらいだ」
誰が酔っぱらいだ、なんて言いながらも葉太は若干フラフラしながら立ち上がった。
かと思えば、急にソファに倒れこんだ。
「うぇ、気持ち悪…」
「葉太お酒飲んでたのっ?」
「こいつ酔ってても顔にでないからね。」
さっき普通に話したし、お風呂にも入ってたからそんなこと気づかなかった。
じゃあさっきのは……
「自分の部屋で寝ろよ、葉太邪魔。」
「無理。立てねぇ…」