tender dragon Ⅰ
「泣かないでよ、ウザいから。」
「誰もあんたなんか心配しないから。」
ここにあたしの味方は1人もいない。
「死ねば?」
「え…?」
誰が言ったのか分からない。でも、目の前にいる女の子たちの中の誰かが言ったことは確かだった。
ほんの数週間前まで一緒に笑い合っていた友達が、どうして"死ね"なんて言えるの?
泣いているから、息が苦しくて。
唇を噛み締めても涙は止まらない。
泣くな、と自分に言い聞かせても、そんなのもう意味なかった。
「あー、薄くなってる。また書いてあげるね。」
机の落書きを指差して、隣にいた子に油性ペンを持ってくるように言った。
あたしの目の前で机に書かれていく文字を見ているのは辛かった。見ていられない。