tender dragon Ⅰ
「ちなみに希龍のじいちゃんは組長。」
とんでもない家庭に生まれてる。
家系が恐ろしいじゃない。
おじいさんが組長って、それヤバイよ。
聞かなきゃよかった…
「あのー…ここに住んでる安田健太さんは普通の人ですよね。普通の…」
「安田は14代目の副総長。今は23歳だから、3年前ぐらいの話だけど。」
おっと、まさかの安田さんまでそういう人ってやつですか。
これってすっごく非現実的なシーンじゃない?
こんな近くに暴走族に関わりがある人がこんなにもたくさんいたなんて、あたしビックリだよ。
「…希龍くんと葉太は何代目なの?」
「俺らは16代目。」
龍泉って16代も続いてるんだ…
「10代目が今もまだ黄金期だったって言われてんだよな。希龍の親父たちの代。」
「そんなにすごかったの?」