tender dragon Ⅰ
「染めたこと無さそうだし」
「ないけど…、ほんとにバレないのかな?」
「それでも3日バレない自信はないけど。もしかしたらいけるかもしれない。確率は…半分ってとこじゃない?」
「半分……」
やらないですぐにバレるより、半分の確率でもやって春休みを迎えた方がいいに決まってる。
それなら…
「分かった。やるよ」
「そ。じゃあ俺も染めるわ」
「何で蒼空くんまで?」
「俺の顔もバレてるし」
そっか。
つけられてるのはあたし1人だけじゃなくて、蒼空くんも。
……希龍くんにそっくりな、蒼空くんも、か。
大丈夫なのかな?
もしかしたら、もうとっくにバレてるのかも。