tender dragon Ⅰ

「うん。葉太は怒ったら手がつけられないからなー……それに、短気だし。希龍とは正反対なんだ。でも、だから龍泉は成り立ってる。」


確かに、希龍くんに怒ったら手がつけられないとか、短気なイメージは全くない。

葉太にもそんなイメージなかったんだけど、半同棲してる安田さんが言うなら、間違いないでしょ。


「お待たせいたしました。」


可愛らしいウエイトレスさんが、あたしのミルクティーと安田さんのホットコーヒーを持ってきた。

机に飲み物を置く間、安田さんの方をチラチラ見てたけど、きっとそれは安田さんがカッコいいからだろう。


「ありがとう」

微笑む安田さんはきっと、確信犯。

顔を赤らめるウエイトレスさんを見て、クスッと笑った。


「あの、安田さん?」

「あぁ、ごめんごめん。あのウエイトレスが結構可愛かったからさ」

おいおい、チャラいな。

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