わたしのヒーロー
「はーーーい。」
みんなは先生にそう言われると
返事だけはする。
でも先生がいなくなると
玲海いじめは始まる。
「ねぇ、玲海ちゃん。なんでそんな暗いの?」
「ほんとよ。幽霊とかお化けみたい!!」
このいじめの主犯は相川優だった。
相川優を始め、いろんな子が面白がって
玲海のことをいじめた。
「玲海とか名前も変だし!!」
「わたしなんかいずみだし。可愛いでしょ?」
優を中心とした女の子達の
マシンガンのような
悪口が飛び交うときだった。
「おい!」
入ってきたのは下田柚希だった。
「なによ。」
「お前ら間違ってるよ。玲海は何もしてないじゃん!!」
柚希はこういうとき、いつも玲海をかばってくれる。
それにちょっと乱暴な言い方するときもおるけど、基本クールであまり女の子に興味が無い。顔は結構いいと思う。
「間違ってる?意味わかんない。みんな、行こう。」
そう言うと優たちは少し離れて
おままごとをし始めた。
「玲海!大丈夫か?」
「別に大丈夫。ありがとう柚希。」
「おう!俺が玲海守ってあげるよ!!」