わたしのヒーロー

柚希は玲海の近所に住んでいる、
明るくて元気な男の子だった。
二人兄弟で中学生のお兄ちゃんが一人いる。
口の悪さはお兄ちゃんゆずりだった。

いつも玲海がいじめられてると
駆けつけてくれた。


「何あいつ…。優どうする?」
「さぁ…でも柚希はきらいじゃないし…」

優という名前はもう一人瀬川優という子がいた。
瀬川優は相川といとこだった。
だから必然的に相川も
瀬川優と一緒にいることになった。


「でもわたし、柚希…好きなの。」
「‥‥使える」
瀬川優は実は柚希が好きだった。


「え?」
「その柚希は玲海と一緒にいるのよ?」
相川優の性格の悪さは異常だった。
幼稚園生にしては、ませすぎなほどだった。


「うん…。あたしの柚希…。いやだ…」
「じゃあさ、引き離してあげる。」
「え?!うそ!」
「柚希と一緒にいさせてあげる!!」


こうして次の日から、
柚希を離す計画は実行された。

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