わたしのヒーロー
いや、でも渚は無理だよね。

4歳ってゆうか、4歳になる子だからなぁ…。

もういいや、お母さんに風邪引いたって言おう。



そう思ってわたしはリビングのテーブルに、風邪引いたみたいで声が出ずらいと書いた紙を置いておいた。


買い物から帰ってきたお母さんは真っ先にわたしの部屋に来て、わたしの様子をそっと伺ってお粥を作って部屋に置いていってくれた。



お母さん、嘘ついてごめんね。
けどわたしも声が出ない理由がなぜかわからないんだ。



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