ゆびきり
「愛羅!お前待てって!」
 陸斗の声を聴いて、あたしがかなり走ってきたことが分かった。
「お前どうしたんだ?いきなり家飛び出すから、びっくりするだろ?」
 あたしは陸斗のほうを、振り向くと抱き付いて大声で泣いた。
 その間、陸斗は何も言わず静かにでも優しく抱きしめてくれた。
 
「落ち着いた?」 
 10分ぐらいしてようやく落ち着いたあたしは、陸斗に話をすることにした。
「あのね…実はあたしに許嫁がいること、結構前から知ってたの…」

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