好きな人ができました。
弱々しく震えている高山

「見つけた」

俺は泣いてる高山に声をかけた


「何で分かったの?」

どこか声が震えていた

「朔邪から聞いた」

「朔邪さんって本当に私の過去を知ってたんだね」

君の過去って何?

「過去?」
「秘密…」

君は誰を思って泣いてるんだ?
「誰の墓?」
「秘密…」

なぜ君は泣いてるの?

「何で泣いてるの?」

「秘密…」

「秘密ばっかじゃん」
「だって秘密だもん」

「秘密主義者」
「いいよ秘密主義者で」
「何で?」

「もう誰にも言いたくない私の過去を」

そんな事をいった君が少しかっこよくみえた

小さくて守りたくなる
いつか俺にも君の過去を
教えて…

優しく抱き締めるから

「まぁいいやお前が言いたくないなら…」

だから泣かないで…

「……」
「その変わり友達なんだから頼れよ」

そう“友達”なんだから


「何で武中くんはそこまでするの?」

「俺にも過去があるから」
そう…記憶から消し去りたい過去が

だから高山の気持ち分かるよ
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