幽霊
ポチに会ったのは一週間前…
一週間前の金曜日。
朝、私は学校に早く着いてしまったから
バラ園を散歩することにした。
今の時期の初夏の暑さに少し参ってしまいベンチで休んでいた時。
後ろからガサガサと音が聞こえたから覗き込んだ。
そしたらポチがいたんだ。
「どうしたの?迷子?」
この学校のセキュリティはしっかりしているから猫が入ってこない。
…はず。
「にゃぁ…」
初めて間近に見る猫にとても興味が沸いた。
ましてや触ったことなんてないから抱っこの仕方なんて知らないけど…
好奇心が私の体を動かした。
「にゃぁん」
「ふふ。くすぐったいよ。可愛いっ…!」
「にゃぁっ!」
「…いいなぁ、お前は自由で。」
自分の腕の中でのんびりする猫を見る時が来るなんて、たまにはいいこともあるんだなと思った。
「…そろそろ行かなきゃ。」
猫を慎重に下ろそうとしたら逃げる様に降りてしまった。
「あっ!…またね?早くご主人様の所に帰るんだよ?」
猫は私の話なんて聞かないように茂みの中へと消えていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
猫が気になって次の日も早く学校へ行った。
猫は昨日と同じ場所に居た。
「おはよう。猫。」
「にゃー。」
猫もおはようと言ってくれてるみたいで嬉しかった。
「猫、ご主人様のとこに帰らないの?」
「にゃー。」
「ふーん。そうなんだ。」
別に猫語がわかるわけじゃないけどちょっと言ってみた。
「よし。お前に名前を付けよう。」
なにがいいかなぁ。
「うーん…。あ、ポチ。ポチにしよう。」
「にゃぁっ。」
「お前は今日からポチだ。」
ポチに会ってから久々に心から笑った。
いつ以来だろ…。
多分あの人と最後に会ったとき以来だ。
「お前…あの人の匂いに似てる。」
そんな気がした。
一週間前の金曜日。
朝、私は学校に早く着いてしまったから
バラ園を散歩することにした。
今の時期の初夏の暑さに少し参ってしまいベンチで休んでいた時。
後ろからガサガサと音が聞こえたから覗き込んだ。
そしたらポチがいたんだ。
「どうしたの?迷子?」
この学校のセキュリティはしっかりしているから猫が入ってこない。
…はず。
「にゃぁ…」
初めて間近に見る猫にとても興味が沸いた。
ましてや触ったことなんてないから抱っこの仕方なんて知らないけど…
好奇心が私の体を動かした。
「にゃぁん」
「ふふ。くすぐったいよ。可愛いっ…!」
「にゃぁっ!」
「…いいなぁ、お前は自由で。」
自分の腕の中でのんびりする猫を見る時が来るなんて、たまにはいいこともあるんだなと思った。
「…そろそろ行かなきゃ。」
猫を慎重に下ろそうとしたら逃げる様に降りてしまった。
「あっ!…またね?早くご主人様の所に帰るんだよ?」
猫は私の話なんて聞かないように茂みの中へと消えていった。
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猫が気になって次の日も早く学校へ行った。
猫は昨日と同じ場所に居た。
「おはよう。猫。」
「にゃー。」
猫もおはようと言ってくれてるみたいで嬉しかった。
「猫、ご主人様のとこに帰らないの?」
「にゃー。」
「ふーん。そうなんだ。」
別に猫語がわかるわけじゃないけどちょっと言ってみた。
「よし。お前に名前を付けよう。」
なにがいいかなぁ。
「うーん…。あ、ポチ。ポチにしよう。」
「にゃぁっ。」
「お前は今日からポチだ。」
ポチに会ってから久々に心から笑った。
いつ以来だろ…。
多分あの人と最後に会ったとき以来だ。
「お前…あの人の匂いに似てる。」
そんな気がした。